前号「量子力学と先端技術」の最終の校正刷をみて,印刷所の校正室を出ようとした.印刷会社の課長の N さんが椅子から立ちあがってこう言った.
「とうとうこれが最後の活版印刷になりましたね」.不意の言葉だったが,胸にこたえるものを感じる.ながいあいだ,金属で作られた文字である活字の本を読み,それを使って出版し,おかげで食べてきた活版印刷が,前号で終わった.
感傷も多少あるが.思い出せばキリがない.印刷所の事務室のまんなかに,大きな机を据えつけ,活字母型を虫メガネでながめ,いかに美しい書体に改良してゆくか工夫をこらしていた印刷所の親父さん.また兜のような新聞紙の折り紙で作った帽子をかぶって,老眼鏡を鼻の先に下げて,並んで活字箱を突ついていた,まるで鶏舎のニワトリのような文撰工,そして植字工.だいたいが声が大きく,気性が激しく,真黒に汚れていたが,ひと風呂浴びるとイナセな男衆たちに一変した.休日にたまたま急ぎの校下があって着流しのまま角帯を巻いて印刷所に立ち寄ったとき,手を叩いて喜んでくれ,正しい角帯の締め方を教えてくれたのは,築地界隈の工場の労働者であった.はにかみやで,物識りで,理論家ぞろいの彼ら.ほんとうは,わたしは,工場の現場の奥まで立ち入るのが怖かった.印刷と出版のノウハウがそこにあり,わたしたち若かった編集者のそれは,頭と口先のものだったのがわかったからだ.わたしたちは印刷をそこで教育された.そして出版とは,印刷そのものであった.
このような職場から作り出された出版物であったが,いま出版・印刷の企業合理化によって,活版が消え去ろうとしている.なくなることはないであろうが,激減しつつある.このことは,かつての感傷風景が消えるだけではすまないものがあるかもしれぬ.するどい,カミソリが削いだような楷書スタイルを持った金属の活字が,まさに刻印し,強制してきた文字の意味内容も,抵抗感も薄らいでゆく.あるいは古い慣れはやがて新しい慣れに変わるという単純なことかもしれない.
いずれにしても変化し,新しい印刷に移ってゆこうとするとき,かつての懐かしい仲間たちにお礼を言わなければならない.ありがとう! Old Black Joe.
2013年8月4日日曜日
時刻:
21:46:00

数理科学 1987 年 5 月号 編集後記:
2013年8月1日木曜日
時刻:
23:24:00

http://www.youtube.com/watch?v=cNAdtkSjSps
なんか、BLAME! で東亜重工内に入った時に出てきた珪素生物に似てない? メンサーブが出てくる辺りだから 3 巻くらいだろうか。
なんか、BLAME! で東亜重工内に入った時に出てきた珪素生物に似てない? メンサーブが出てくる辺りだから 3 巻くらいだろうか。
時刻:
23:07:00

Front Line Assembly - Evil Playground
http://www.youtube.com/watch?v=AURikRAmNEk
FLA と言ったらこれ。高校時代の良き思い出。子供の声がテクノだと気付くところがすごい。Chainsaw Mix も良いのですよ。
http://www.youtube.com/watch?v=alIWTSodt7Y
http://www.youtube.com/watch?v=AURikRAmNEk
FLA と言ったらこれ。高校時代の良き思い出。子供の声がテクノだと気付くところがすごい。Chainsaw Mix も良いのですよ。
http://www.youtube.com/watch?v=alIWTSodt7Y
時刻:
23:01:00

Delerium - Daylight
http://www.youtube.com/watch?v=k-8DkSqHI8M
五年くらい前になるか、一時期ずっとこれを口ずさんでいた。Delerium は Front Line Assembly 経由で知った。
時刻:
0:02:00

http://jun-makino.sakura.ne.jp/Journal/journal-2013-07.html#29
まあ杉本さんはそうかもしらんが普通は山登ったら滑って落ちちゃうという話である。滑って落ちたどころか現在も絶賛滑落中の身としては何ともというところ。
2013年7月31日水曜日
2013年7月29日月曜日
2013年7月28日日曜日
時刻:
23:02:00

満を持してトマトソースの作り方を書く(もう書いた気もするが): たっぷりのオリーブオイルを鍋に注ぐ。大量のにんにくをみじん切りにして鍋に入れる(どうせなら半株くらい入れたまえ)。とんがらしを一本入れて弱火で炒める。にんにくがカリカリになる前にみじん切りの玉ねぎを入れて炒める。湯剥きしたトマトをたくさん入れる。つぶしながら煮て、アクを取る。アクを取ると汁がもったいないな、と思う人は水を少し足してアクを浮かせると良い。煮詰めながら塩コショウで調味する。以上。めっちゃうまい。別に油で炒めた茄子やきのこ類を足しても良い。トマトを湯剥きするのがポイント。トマトとにんにくに全てを委ねた料理なので、信頼できるお店で良いトマトを買おう!
2013年7月24日水曜日
2013年7月22日月曜日
2013年7月21日日曜日
2013年7月20日土曜日
2013年7月17日水曜日
2013年7月16日火曜日
2013年7月15日月曜日
2013年7月14日日曜日
2013年7月13日土曜日
2013年7月11日木曜日
2013年7月10日水曜日
2013年7月9日火曜日
2013年7月8日月曜日
2013年7月7日日曜日
2013年7月6日土曜日
2013年7月5日金曜日
2013年7月3日水曜日
2013年7月1日月曜日
2013年6月26日水曜日
2013年6月25日火曜日
時刻:
22:29:00

今日、私は愚かな生活のプロセスを再開する。朝五時に起きる。顔を洗う。髭を剃る。コーヒーを淹れる。出かける。中央広場まで走る。バスに乗る。目を閉じる。すると、現在の私の生活のおぞましさが顔面に跳びかかってくる。
(略)
あたかも眠っているかのように、私は顔を両手の中に埋める。実は涙を隠すためにそうしているのだ。私は泣いている。もう灰色の作業着は着たくない、もうタイムカードは押したくない、もう機械を作動させたくない。私はもう働きたくない。
私は灰色の作業着に腕を通す。タイムカードを押す、作業場に入る。
(略)
私は何をしているかというと、受け持ちの機械で、あるきまった部品に一個の穴を空ける。十年前からずっと、同じ部品に同じ穴を空けている。私たちの仕事は結局次のことに尽きる。一個の部品を機械にかけること、ペダルを踏むこと。
この仕事で、私たちはなんとか食いつなぎ、どこかに住み、そして何よりも、翌日また同じ仕事を繰り返すのにやっと足りるだけのお金を稼ぐ。
(略)
ひとり特別なおやじがいて、その男も労働者なのだが、小さな袋に入った白い粉末、村の薬剤師が私たち用に調剤した鎮静剤を売っている。私はそれが何であるのか知らない。が、ときどき買っている。その粉末を飲んでおくと、一日が早く過ぎる。自分をみじめに感じる度合いが小さくて済む。粉末は値段が高くないから、ほとんどの労働者が服用しており、経営陣はそれを大目に見ていて、村の薬剤師は大儲けしている。
2013年6月24日月曜日
2013年6月22日土曜日
2013年6月19日水曜日
2013年6月18日火曜日
2013年6月10日月曜日
時刻:
23:29:00

買ったのは宇多田ヒカルの「桜流し」で、まあ買うまでもなかったなという感じなのだが、それはさておきこれ:http://www.youtube.com/watch?v=31CIh7IdgD4
言いたくないけど、英語を格好良いと思っている中学生が妙な巻き舌気味に発音するとこういうふうになるよね的。
言いたくないけど、英語を格好良いと思っている中学生が妙な巻き舌気味に発音するとこういうふうになるよね的。
2013年6月8日土曜日
2013年6月7日金曜日
2013年6月2日日曜日
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