2013年6月25日火曜日

ひとつの空白が私の内部に忍び込み、居坐ってしまった。私はうんざりした気持ちになっていた。もはやどんな意欲も抱いていなかった。進学する気もなく、毎日やって来て母を抱くあの農夫たちのもとで働く気もなかった。

したいことは一つしかなかった。出ていく、歩いて行く、死ぬ、いずれでもよかった。私は遠ざかりたかった。もう戻ってこないこと、いなくなること、森の中に、雲の中に姿を消すこと、もう想い出さないこと、忘れること、すっかり忘れること。

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